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電気引込線工事

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● 概要


 この工程では単相3線式100Vの電源の引込工事を行います。
 「電気工事1(隠ぺい配線)」に書いたように、書斎小屋は母屋とは別な契約にしますので、電柱から書斎小屋に電線を引き、電力量計を経由して分電盤に配線します。
 この配線の作業分担は以下の通りです。
No. 作業 費用負担 備考
1 東北電力への契約申込 需要家 8週前‐相談、3週前‐申し込み
2 電柱から軒下の受電点までの配線 東北電力 母屋の受電点を経由して配線する可能性あり 
3 受電点から電力量計までの配線 需要家 合成樹脂管に納めて配線 
4 電力量計の設置 東北電力 設置の台座は需要家の負担 
5 電力量計から分電盤までの配線 需要家 電力量計の台座裏で屋内に配線 
6 分電盤のアンペアブレーカの取付 東北電力 当面は30A契約
7 竣工検査 東北電力 検査後電力使用開始
 左の写真は母屋の引き込み線と電力量計です。これと同様な配線を書斎小屋に対しても行います。
 実際の作業は、No.5を除き、東北電力の指定電気工事店に依頼して施工してもらいます。その費用のうち、上記表で費用負担が需要家となっているものが私の負担になります。



● 電力契約
上: 当初(母屋と書斎小屋の契約を分離)
 書斎小屋への単相3線100V は柿の木を避けるために母屋の引込点を経由して引込みます。
 書斎小屋は30A契約とし、アンペアブレーカの出力を外に出せるようにしておきます。(図の「幹線の延長(予備)」)
(実際には書斎小屋へは別な電柱から直接引くことになりました。)






下: 将来(契約を一本化)
 書斎小屋の契約を40Aに変え、幹線の延長を母屋に配線します。母屋の契約を解除して(電力量計を除去して)書斎小屋からの幹線を直結します。


注:上から下への移行は、原子力立地給付金の廃止時点で考えます。



● 作業の実施状況
(1)電力量計‐分電盤間の配線 (2012年07月04日)
 昨日東北電力に行き、従量電灯B契約の手続き等を確認してきました。
 書斎小屋を今の母屋の契約とは別契約にすることは何も問題ないとのこと。同じ名義でも東電の原子力立地給付金は出るそうで、それにより基本料金はカバーできます。
 引込線を母屋から分岐することはNGとのことで、契約が違う場合は基本的にはそれぞれ独立に引き込み線を最も近い電柱から引くべきとのこと。書斎小屋の場合は、軒先にアングルを付けて、すぐ近くの北の電柱から引くことになりそうです。
 外壁張りをしている工程でしたので、電力量計の取り付け台の設置と屋内配線をするため、取り付け台とSVケーブルを売っているところ、および、引込線工事の依頼先を聞いたところ、「電気工事組合で聞いてください」と言われました。
 早速すぐ近くの電気工事組合に行き電力量計取り付け台(単相三線用)とSV8mm2-3Cケーブルを買ってきました。

 そこで今朝から壁の内側にケーブルを通し、取り付け台の下地作成と配線作業を行いました。

 右上写真はSVケーブルの屋内配線状況です。左の壁の奥から引き込んだ線を桁と梁に沿って分電盤に配線しています。ケーブルは太くて重いので、片サドルで固定しました。



 写真左側のクリーム色の台は電力量計の取り付け台です。規定に従い、上端の高さを1.8m−2.1mの範囲内にしてあります。SVケーブルは30p程外に出してあり、これを電力量計の2次側に接続してもらいます。1次側は軒先からフレキ菅で保護して外壁上を配線してもらいます。(母屋はフレキ菅を使っていますが、書斎小屋では直線部分毎に合成樹脂管で保護していました。)

 なお、電気工事組合の建物の中に引込線工事をする業者が同居しており、その技術者が、引込線の配線、電力量計の取り付け、アンペアメーターの取付(電力会社の負担)に加え、私が屋内配線をした後の検査もしてくれる(こちらは有償)ということで、一般の電気工事業者に頼む必要がなく手間が省けました。
 また、申し込みは1万円でやってくれるとのことで、用紙と書き方のサンプルをくれました。
 



(2)引込線工事の申請 (2012年08月31日)
 屋内配線が終わったので、電気工事組合経由で従量電灯B契約と引込線工事の申し込みを行ってきました。
 今回正式な申し込みを行ったところ、(1)に書いたのと違う点があり、電話で東北電力と少しもめました。
 7月に窓口で応対した男性社員は事実と違う説明をしてくれたようで、実際には同じ敷地内では同じ名義では1契約が原則とのことでした。契約を分ける場合は、名義を変えるか、用途を「事務所」などとして別にする必要があるということでした。
 以前受けた説明と違うということで、少しもめましたが、将来アパートとして貸す可能性があるということで、何とか同じ名義で契約できることになりました。
 工事は申し込みから最低2週間と聞いていましたが、電気工事組合経由で申し込んだことにより、引込線工事業者の予定表を見て9月4日の午後実施を即決してくれました。



(3)引込線工事 (2012年09月04日)
 午後1時半工事車両が2台で到着。1台は作業効率を上げるため家の脇まで入りました。これにより、受電点の作業をすべて作業台に載って行うことができます。



 まずはじめにDV線を受けるためのアングル金具を取り付けます。
厚い鉄板を折り曲げて作った頑丈そうな金具を棟木と破風板に太いビスで固定した後、太い針金で先端と母屋に付けた金具を結び、DV線の張力に耐えるようにしました。



 次は受電点から電力量計までをつなぐSVケーブルを保護するための合成樹脂管を取り付けます。合成樹脂管はサドルで固定しますが、サドルを固定するビスはサイディングの鉄板に固定できるタイプのようです。
 「下地はあるのですか?」と聞いたら、下地を探していると時間がかかるので、鉄板に取り付けるだけで大丈夫になっているとのことでした。

(右は引込線工事を専門に行っている会社の社長で、左はその従業員です。この市ではこの会社だけが東北電力の引込線工事を行っているそうです。)





 電力量計から来たSVケーブルと、これから電柱に配線するDV線を結線しています。単相3線の各線をペアにしてビニールテープを巻きつけ、電線の先端をカッターで皮をむき、かしめ金具で結合した後、被覆(キャップのようなもの)をかぶせていました。



 下の方では従業員が電力量計への結線を行いました。
2次側は意図的にまだつないでいません。

 手前に垂れ下がっているのはDV線です。DV線は3本の線をよりあわせたかたちになっています。



 その後従業員がもう1台の作業車に載り、受電点に付けたDVケーブルを電柱まで引き上げました。



 電柱の単相3線とDVケーブルを結線しているところです。
社長に聞いたところ、需要家に迷惑をかけられないので、作業はすべて活線(電流が流れた状態)のまま行うそうです。
 当然、安全を確保したやり方とのことですが、詳細は聞けませんでした。



 作業完了し、引込線が繋がった状態です。



 従業員が電柱で作業している間、社長は分電盤にメインブレーカーを取り付けていました。
 電力量計から分電盤までのSVケーブルを扱った時の経験から「太い線で作業しづらいですね」と声をかけたら、こんな線は扱う中では一番細い線とのこと。太い場合は、線1本がこのSVケーブル(SV8-3C)全体くらいあるとのことで恐れ入りました。



 分電盤の結線が終わった後、社長は電力量計の1次の電圧を確認後、2次側の結線をしました。手袋もはめないで素手での作業です。
 危なくありませんかと聞いたら、大丈夫とのこと。ただ気のゆるみがあると感電することもあるそうです。
 これですべての引込線作業が終わりました。

 その後、絶縁抵抗試験、接地抵抗試験、通電試験をやってもらいました。測定器があれば自分でもできるのですが頼んだ方が安いし、プロに見てもらった方が安心です。費用は5,250円でしたが、時間はわずか10分くらい。接地抵抗試験は電気工事士試験では測定のために接地極2つを地面に埋めてやるように教わりましたが、テスターで電極と、接地極の間を測るだけでした。

 あっけない試験でしたが、結果は全く問題なしとのことで安心しました。作業報告書には、施工電気工事士として私の署名と捺印を求められました。



 工事終了後、電灯、換気扇とスイッチの動作を確認しましたが、すべて設計どおりでした。右写真は洋室の天井灯です。

 2日後に東北電力が検査に来るまでは本格的に使用してはいけないと言われましたが、電気掃除機で全部屋を掃除し、今までの工事のごみ、特に石膏ボードやパテの粉末を始末し、家全体がすっきりしました。

 なお、引込線工事の費用は、試験費用(5,250円)と申請費用(10,500円)を含めて63、000円でした(2つを差し引くと47,250円)。
 見積もり時点で交渉すべきでしたが、引込線業者は電力会社からも作業費用をもらっているので、作業内容を見たあとで考えると需要家負担部分の費用としては高い気がします。
 しかし、雨の中の作業と社長の人柄で良しとしました(独占企業には強く当たれませんし)。







(4)電力会社の竣工検査 (2012年09月06日)
 今朝は雷雨があり、かなりの強雨でしたが、小ぶりになった9時過ぎに東北電力から検査員が竣工検査に来ました。
 まず最初に分電盤のメインブレーカーの1次側及び2次側の端子台の締め具合を確認しました。「1度締めても時間がたつと緩むことがありますから」といいながらチェックしたところ、今回は明らかな締め忘れ。引込線工事会社にクレームを入れるといっていました。締め増した後ふたをかぶせて1次側をロックして開けられないようにしました。
 その後漏電ブレーカーのテストボタンを押しての動作確認、テスターでの絶縁抵抗試験と接地抵抗試験を実施しました。いずれも問題なしでした。



 その後、電力量計の確認とロックを行いました。



 分電盤の時と同様、1次と2次の端子台の締め付け度合いの確認を行いましたが、こちらは問題なしでした。
 端子台の上にある2つの金具を外すと電力量計を止めることができるそうで、昔はこれを使った不正(犯罪)があったようですが、現在はないとのことでした。
 というのは、ふたをかぶせてロックすれば、中にはアクセスできないからです(昔は?)。
 全部で10分くらいの試験でしたが、無事終了し、「電気供給のご案内」(契約内容の確認書)と「でんきのごあんない」というパンフレット(電気料金の仕組みなどの案内書)を渡されました。これで正式に電気を使うことができます。





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