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基礎の埋戻し

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● 概要
 この工程では基礎工事のためにあけた穴を埋め戻した後、床束の基礎設置、床下地面の防湿処理を行います。

(1)土台の墨付け&遣り方撤去
 ・ 立上りコンクリートに土台の外周を墨付けします。
 ・ 遣り方を撤去します。

(2)土の埋戻し
 ・ 布基礎の周りにあけた穴を、掘った土で埋め戻します。
 ・ 埋め戻す高さは掘る前の地面と同じ高さにし、突き固めます。

(3)床束の基礎設置と防湿処理
 ・ 床束を置く場所には砕石を敷き転圧します。
 ・ 床下の地面全体に防湿ビニールシートを敷き詰めます。
 ・ その上に910o間隔の格子状に300x300x60mmのコンクリートブロックを設置します。
 ・ その上に砂を6p程敷きます。

(4)基礎工事の後始末
 ・ 型枠の解体、洗浄: 型枠の木材を再利用可能な状態に戻します。
 ・ がれき処理: 根切りして出た土から出た瓦、コンクリート片、木切れなどを適正に処分します。
 これらの作業に結構な時間と労力を要します。

注: 近くにあった建機レンタル会社が2011年12月に関東地方へ撤退したため、バックホーを使うには往復運搬費16,000円が必要になりました。そのため、埋戻しは可能であれば手作業で行います。
(このレンタル会社は数年前に来たばかりなのですが、近年の豪雪が予想外だったのと、地場のレンタル会社のシェアを切り崩せなかったのではないかと推察します。
 3月に様子を見に行ったら建物の中身が別の会社になっていて愕然としました。)

● 作業用図面: 床束の基礎コンクリートブロックの配置
 下図に基礎伏図を示します。
 300x300x60oの束石(コンクリートブロック)を910o間隔に配置します。

 内側に砂を6p敷いた場合の必要量は、3.64x7.28x0.06m=1.59リューベ(超概算)



● 必要部材 (実績の詳細は「建築コスト」参照)
No. 項目 区分 機器・材料 数量 単位 備考
1 土の埋戻し 建機レンタル バックホー 0 すべて手作業で行った。
2   〃 建機レンタル プレートコンパクター 1  
3 床下地面 切り込み砕石 切り込み砕石 - - 在庫充当
4   〃   2.5 立米 4tトラック1台分
5   〃 防湿シート 防湿ビニールシート 2m幅x50m 1  
6   〃 束石 コンクリートブロック 300x300x60o 13 床束の取付は棟上げ工程で行います。
       

● 作業の実施状況
(1)土台墨出し&遣り方撤去 (2012年05月25日)
 遣り方の最後の用途が土台の墨出しです。これをやっておかないと土台を正しく取り付けられません。
 手順としては、まず基準の2辺(南端と西端)の水糸を基準として土台の外側の線を墨出しします。北端と東端の線は水糸を基準とせず、巻尺で南端と西端の線からの距離を測って墨出しをしました。
 これは遣り方(水糸の位置)の精度が心配だったからですが、案の定、東西南北の水糸の間隔に数ミリの誤差があり、その結果として、立上り基礎の間隔にも数ミリの誤差がありました。遣り方は相当慎重に設定したつもりですが、やはり素人作業の限界でしょうか。
 墨出しは天端均しの時と同様、片側にコンパネを丸セパで固定して水糸の針を突き刺して行いました(右写真)。
 墨出し作業自体はかなり熟練して、一発できれいに引けるようになりました。

 


 遣り方の使命は終了したので、水貫と貫筋交いを外した後、杭を抜きました。
 これで基礎だけが残り、埋戻しの準備ができました。
 ただし、右の写真の奥に見えるように、型枠や杭および水貫などの木材の処理が残っています。これらはコンクリートや泥を洗い流したのち、ビスやくぎを抜いて木材として再利用できるように整備・保管します。









(2)埋戻し-1 (2012年05月25日)
 土台墨出しがやり直しや各種チェックで2、3時間かかったため、埋戻しの開始は10時半くらいになりました。
 周囲の埋戻しは天端均しの途中で気分転換として軽くやりましたので、今日は家の内側の埋戻しを行いました。
 埋戻しに使う土は南に積んでおいたものです(左写真参照)。
 この土地の土は粘土質の比率が多いため埋め土用としてはあまり適さないのですが、予算が限られているため、使わざるを得ません。ただ、大引きを載せる床束を置く場所は、もともと地面だったところなので、強度的な問題にはならないはずです。
 一輪車への積載を楽にするため、土は耕運機でほぐして粒度を高めて行いました。


 3時間ほど埋戻しを行ったところで雨が強くなってきたため本日の作業を終了しました。
 トイレと流し台の床下は給排水管が通るためほとんど埋戻しをしていませんが、その他の床下は地面とほぼ同じ高さまで埋めました。ただ、転圧をしてないため固まってはいません。
 この床下地面は埋戻しで周囲の地面と同じ高さにしたのち、防水紙を張って砂を6p程敷きつめる予定です。




 今日の作業で積土はかなり減りました。結構きついですが、バックホーを借りなくても何とかなりそうです。
 埋戻しで余ったら屋敷内に敷き広げる予定です。



(3)埋戻し-2 (2012年05月26日)
 昨夕の雨で土が濡れていたため朝は型枠の解体と洗浄を2,3時間行いました。まだ型枠全体の3分の1しか済んでいませんが、同じ作業を続けると疲れが加速するので、今日の分は終わりとしました。
 その後暑くなって土も乾いてきたので、埋戻しの続きをしました。床下と家の周りを埋戻し、ほぼ平らになりました。
 立上りの上に載せてある板は直射日光を避ける養生シートの代わりです。埋戻しの作業中も邪魔にならないようにベース型枠の廃材などを使っています。






 南の積土の山もかなり平らになってきましたがまだかなりの量が残っています。余ったら敷地全体に均す考えでいましたが、マウンドを作って木や花を植える手もあるなという考えもわいてきました。ゆっくり考えてみたいと思います。









(4)土台墨出しのやり直し (2012年05月26日)
 昨夕は雨が降って屋外作業ができなかったので、材木屋に発注内容の最終確認に出向きました。その際に「基礎工事がほぼ終わりましたが、少し誤差があります」という話をしたら、「プロでも多少の誤差はあるが、2つの対角線の長さの差は2,3oに納まっていますね?これが大きく違っていると家の形が菱形になって板張りがうまくいきませんよ」と指摘されました。
 実は対角線の長さは縄張りの時にやったきりで、土台墨出しの際もやっていませんでした。
 そこで埋戻しで疲れた後、この対角線を図ってみたところ2本とも設計値より大きく、差が8oもありました。これは後で測定方法にも問題があったことがわかりましたが、冷や汗が出ました。

 そこで、まずは正確な計測が必要ということで、左の写真のような治具を作りました。これは巻尺を使って一人で対角線や辺間距離を図るためのものです。
 巻尺は先端から10pのところに0の目盛があり、そこを起点として測るようになっています。この治具は基礎の角に取り付け、巻尺の先端部分をクランプで押さえて0目盛を測定の起点(対角線の場合は墨線の交点、辺間距離の場合は辺の墨線)に合わせて固定する働きをします。
 左の下の写真は対角線の長さを測っているところです(実際には向こう側で私が墨線の交点までの距離を測ります)。
 このやり方で測定しなおしたら、誤差が少し減りましたが、4o程の差は厳然としてありました。そこで、辺間距離も測りなおしてみたところ、この誤差が根本原因であることがわかりました。
 辺間距離を正確に設定して対角線を再測定したら、2つの対角線長が巻尺の伸縮誤差程度(1o以下)になりました。
 すでに引いた黒い墨線は消すことができませんので、ホームセンターで安い墨壺と朱色のインクを買ってきて、墨出しをやり直しました。この結果、自信を持って「菱形ではない」家を作ることができます。

(5)型枠解体・洗浄 (2012年05月27日)
 この日は朝から型枠解体の続きをしました。右の写真は最後の1枚をばらしているところです。
 ビスを外すだけなのですが、約3割のビスの頭に生コンが埋まっているため、最初にその生コンを除去して+の穴を復元する必要があります。電動ドライバーでねじを外すよりも、この溝復元の方が時間がかかりました。
 作業中の長さ1800oの型枠だとビス22本が使われていますので、外したビスは大きな深い皿に満杯になりました。



 その後、コンパネと桟木を水で洗い流すのですが、ところどころに生コンがこびりついているため、不要になったクワの頭をスクレーバーとしてそぎ落としました。生コンの色がついた程度の所はワイヤーブラシでこすって落としました。
 コンパネは解体したら大きく湾曲しているものが3分の1以上はありました。用途が限られますが、とりあえずは保管します。

 型枠材の周りにあるのは土から出たがれきで、コンクリート片、瓦片、木片に分別したものです。地震で母屋を解体した時に業者が手抜きで土に埋めたものがごろごろ出てきました。これ以外にもかなりの量がありますので、建築終了後業者に依頼して処分する予定です。



 再生した木材は農具小屋の右の部屋に収納しました。
 ここは、今後、窓、ドア、屋根材などの建築部材の一時置き場にする予定です。車庫にはすでにサイディング、胴縁などが収納されています。

 右にある機械はエンジン式の芝刈り機でオークションで入手したもの(15年以上経っている感じ。5000円+送料3000円也)ですが、2年目も快調に動いています。建築工事の多忙で、屋敷の草取りはしていませんが、先日この芝刈り機で一回りしたら一応遠くからの見栄えはきれいになりました。
 なお、草取りをしないでいるといつの間にかきれいな花があちこちで咲いてきます。これはこれでなかなか良いものです。(刈払機で刈るとこういった花も咲く前に切ってしまいますので。)






(6)丸セパ除去 (2012年05月29日)
 積土を埋戻す作業を継続したところ、土の踏み固めに丸セパの突起が邪魔になってきました。
 立上りのコンクリートを敷設してから12日経過し、十分な強度になったと判断し、丸セパをハンマーでたたいて折り、すべて除去しました。
 左の写真は最後から4つ目を折ったところです。折り取った丸セパの頭が容器にいっぱいになりました。
 型枠を外す時にディスクグラインダーでカットした丸セパは長さが短くなっておりハンマーでは折れないので、グラインダーで根元からカットし直しました。

 なお、昨日足場屋に今週末の設置を依頼したところ、このところ予定が詰まっており、見通しが立たないとの返事。スケジュール調整して連絡するとのことですがまだ回答が来ません。

(7)床下防湿処理&床束基礎設置 (2012年05月30-31日)
(2012年05月30日)
 足場設置が4,5日予定より遅くなりそうなため、積土(残土)を敷地に均す作業をほぼ1日行いました。それでもまだ積土の場所は数10p盛り上がっています。(右写真の左奥にある土)
 翌日床下と家の周りをプレートで転圧する予定なので、そこで出た凹凸を埋めるのに使えばほぼなくなるのではないかと思われます。









 翌日の床下防湿処理と床束基礎(コンクリートブロック)設置の準備として、コンクリートブロックを置く場所に10p程の穴をあけ、残っていた砕石を入れました。これを明日プレートで転圧して締め固めた後、防水シートを張って砂を敷きます。
 この日は午後快晴で暑くなり、地面が乾燥したため、夕方水を撒いて翌日の転圧に備えました。
 



(2012年05月31日)
 朝8時前に近くのレンタル会社からプレートを借りてきました。一人で降ろさなければならないため、腰を傷めないよう、「車→台の上の台→台→滑り台→地面」の順に移動しました。滑り台は立上り型枠へ生コンを流し込むために作った台を流用しています。
 返す時はこの逆です。(滑り台のストッパーは返す時は外しました)








 このプレートで整地を行い、低いところは残土を埋めて敷地全体を平らにしました。この結果、家の周りの残土はすべてなくなりました。バックホーは使わなかったので安く上がりましたが、体はガタガタです。

 代わりに床下に敷く砂が9時に配達されました。
 この砂は、山砂を発注したのに、間違って川砂が届けられたものです。川砂の価格は山砂の3倍以上(運賃込だと2倍以上)ですが、相手のミスなので、当然山砂の価格分払いました。
 川砂をこんなに大量に使うのは初めてですが、シャベルですくうときの手ごたえが「サクッ」と軽く、粒も荒いようで作業は楽でした。
 床下に敷いて余ったらある程度袋に詰めてモルタル用に保管します。先日天端均し用のモルタルを作るために買った川砂は一袋30リットルで368円もしましたから。




 右の写真は、床束の基礎部分に砕石を敷いた後プレートで転圧した状態です。この基礎部分は地業では穴を掘らなかったところなので、もともと結構固い地面だったのですが、念の為に砕石地業を行いました。












 その後、防水シート(土間シート)を敷き、その上の基礎部分に60x 300x 300o のコンクリートブロックを配置しました。




 床下地面に、コンクリートブロックと同じ高さ(60o)まで川砂を敷き詰め、プレートで転圧しました。
 これで基礎が完成しました。

 足場の架設は6月4日(できなかった場合は5日)に決まりましたので、いよいよ建て方に入ります。それまで時間がありますので、屋根や窓などの部材の発注をかける予定です。






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