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天端均し工事

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● 概要
 この工程では打設済の基礎立上りコンクリートの上に、モルタルをかぶせて天端を水平に仕上げます。モルタルは練船1杯ずつ作り、数メートル分ずつ順次作業します。
 作業前に基礎立上りの上面を水で洗い流してきれいにしておきます(レイタンス処理)。

(1)墨出し
 ・ 水糸(天端の3p上)を基準にして7p下の立上り側面に墨線を引きます。

(2)枠板の取り付け(2012年5月22日修正)
 ・ 枠板1(40x1800x12o)を下端が墨線に合うように両端をクランプで止めます。
 ・ 枠板1の反対側に枠板2を取付クランプで押さえます。
 ・ 枠板3の高さを調整して枠板1と2の上面を水平にします。

(3)モルタルの充填と均し
 ・ モルタルを充填する前に、コンクリートに水をかけて濡らしておきます。
 ・ モルタルを練って枠内に充填し、天端をコテで均します。
 ・ 天端均しが終わってから30分程度たったら枠板を外してブルーシートをかけ、養生します。



● 必要部材 (実績の詳細は「建築コスト」参照)
No. 項目 区分 機器・材料 数量 単位 備考
1 天端均し モルタル ポルトランド セメント25kg 2  
2  〃  〃 川砂 30l 6  
3  〃 天端型枠 コンパネ 12x900x1800o 1 1枚から12x40x1800o x20枚を作成
4  〃 クランプ 異形鉄棒10φx5000o 2 鉄棒 10φx600o 16本を作成
       モルタル必要量=断面積 x 長さ = (0.12m x 0.02m) x 25.8m = 62リットル
       その他、鉄筋カッター、鉄筋ベンダー、ブルーシート、等は在庫品充当。



● 作業の実施状況
(1)準備作業 (2012年5月22日)
 前日までに型枠の取り外しが終わりましたので天端均しの開始です。
まず、生コン敷設作業のために外してあった水貫4枚を取り付け、すべての水糸を張りました。立上りの生コン高さ設定ゲージでチェックすると、生コンの高さ、アンカーボルトの高さともおおむね設定どおりでした。



 次に、天端均し用の型枠の準備です。当初、設計時点で考えていた幅60oの枠板を作る予定でしたが、これを使うためには上の丸セパが邪魔になります。
 丸セパの先端を金づちでたたけば折れるのですが、まだコンクリートの硬度が心配なので、ディスクグラインダーで上半分を削ってから金づちでたたきました。しかし、この方法だと丸セパの切断面にバリが残り、さらにディスクグラインダーで削る必要があります。この作業だけで半日はかかりそうと気が重くなり、5,6個分作業していったん中止しました。
 そこで、先日生コン敷設でお世話になったKさんが貸しておいてくれたプロが使うという型枠を試しにつけてみたところ、丸セパを付けたままでも使えることがわかりました。
 右写真はその型枠で、幅41o、厚さ11o、長さ約800oの桧製です。天端部分は均しやすいように先が細くなっています。桧は経年変化、水や温度による変形がきわめて少ないようです。





 幅が40oだとクランプで立上りに圧接する幅が20o以下になりますが、試しにプロ用の枠板を付けてみた結果、問題なく固定できることがわかりました。そこで方針転換をして、枠板の幅を40oにすることにしました。
 さっそくホームセンターに行って桧の枠板になるものがないか探したところ、そのまま使えそうな角材がありましたが、価格が1本1000円近くもするのであきらめ、1枚950円のコンパネで作ることにしました。
 まずコンパネを縦に半分に切ってもらい、その後は切った辺を基準として2枚重ねにして幅40oで20本に切ってもらいました。11回の切断料550円ですが総計1500円で桧の角材2本よりも安いです。
 持ち帰って作業台の上で選別し、まっすぐなものは1800oのまま使い、少し湾曲しているものは短い枠板用に使うことにしました。



 その後、立上りへの墨付けを行いました。ひとりで作業をするために、墨付けをする面の端の壁に型枠で使ったコンパネを丸セパで固定し、そこに墨糸の針を刺します。反対方向は手で糸を固定して墨糸を引きます。
 外周はこの方法で墨付けを行いましたが、内部の立上りではこの方法は使えないので、指矩(さしがね)を水糸に合わせて70o下の立上りに鉛筆で印をつける方法をとりました。



 次に、この枠板を実際に立上りに取り付けてみました。この際、丸セパの上に枠板を載せられるので、邪魔などころか仮置きに好都合でした。
 まず外側の枠板の下辺を墨線に合わせてクランプで固定します。片側ずつ取り付け、板の水平度を確認します。これはKさんに借りていた長い水平器を使いました。その後、内側の枠板を取り付け、今度は自分の短い水平器で水平度を確認します。最後に中間にもクランプをつけ固定します。

 モルタルを練ろうかというときに、雨がパラパラ降ってきましたので、この作業は晴天の明日に行うことにしました。



 その後雨はほとんど降らなかったのですが、気分転換に埋戻し作業を2時間ほどやりました。耕運機で土をほぐし、スコップで一輪車に積んで運ぶ重労働です。
 この作業で周囲に積んである土の山も数日頑張ればなんとかなりそうな感触を得ました。しかし連続してはできないので、気が向いた時にやる方が効率よさそうです。






(2)モルタル充填 (2012年5月23日)
 まずレイタンス除去を行いました。
ホースで立上りの上面に水をかけ、たわしでごしごし洗いました。洗った後水で流すと黄色い汚れが流れていきます。
 天端モルタルの場合、コンクリートとの接合性は完璧でなくても上からの荷重に耐えればよいので、この気休め程度のやり方で済ませました。



 天気予報は晴れなので、モルタルが直射日光に当たらないよう枠板を縦に3個つないで日陰を作りました。(型枠廃材の最初の再利用です。)



 モルタルを練る前に天端型枠の取付を行います。
立上りの外側に墨付けしてあるので、まず外側の枠を下端が墨線に合うようにクランプで固定します。その後長い水平器を使い、外側の型枠の水平を確認(調整)します。次に内側の型枠をクランプに挟み、短い水平器で外側の枠と同じ高さになるように調整します。
 この作業を型枠とクランプの数で可能な分行いました。



 次にいよいよモルタル練りです。
過去の経験でこの作業のつらさを認識していますので、何とか楽ができないか調べたところ、ドリルに付けて攪拌できるアダプタが格安(送料込みで1500円くらい)で売っていたので購入しておきました。
 さっそく電動ドリルに取り付けて川砂を攪拌しようと試みたところ、回転数が早すぎてほとんど空回り状態でした。電動ドリルは引き金スイッチの引き方で速度調整できますが、低速で継続するのは結構難しいようです。
 この結果、使い物にならないと判断し、スコップで練ることにしました。





 モルタルは標準的にはセメントと砂を重量比で1:3に混合することになっていますが、85リットルの練船ではセメント1袋(25s)を1回で練ることはできない(体力的にも無理)ので、3分の1ずつに分けて練ることにしました。
 この結果、1回で練った分では天端全体の5分の1くらいしか充填できないことがわかりました。
 左の写真は3回目に練ったモルタルを充填し終わったところです。
奥のブルーシートをかけてあるのは2回目に練った分で、日差しに当たらないように養生しています。



 モルタルの調合はなかなか慣れなくて、やるごとにスランプ(柔らかさ)が違います。最初は固めで均しづらかったので、2回目は柔らかくしたのですが、柔らかすぎて表面が水だらけになる始末。
 回を重ねるにしたがって良くはなっているようですが、一つの家の基礎は5種類のモルタルで構築されることになりそうです(表面のざらつき度合いや色で識別できます)。
 天端均しは基礎を水平にすることが目的なので、モルタルの質が多少悪かろうが、家が傾くことはないと思います。(開き直りです)



 初日はモルタルを4回練りましたが、その都度休憩をはさんだこともあり、クロゼットの基礎が翌日持ち越しになりました。(左写真は3回目の充填が終わったところ)
 天端モルタルの厚さは設計上は20oですが、薄いよりも厚い方が強度上はよいとのことで、生コンの流し込み高さを少し低めにしてあったことも天端均しに時間がかかった一因でした。

(3) 天端均し完了 (2012年05月24日)
 朝から残り分のモルタル充填を行い、天端均し工事は終了です。
この日は日差しが強いため、すぐにブルーシートをかけて養生しました。
 私も連日の重労働で疲れましたので、少し養生します。



(4) 翌朝 (2012年05月25日)
 翌朝は曇りで気温が低かったためブルーシートを剥ぎました。
重労働の末に完成を見た我が布基礎の雄姿です。







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